2011年09月29日

帝人、オランダで黒色のパラ系アラミド繊維を生産・販売

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：帝人

帝人は29日、パラ系アラミド繊維「トワロン」の生産・販売を展開しているオランダのテイジン・アラミドB.V（本社・アーネム市、ゲーテ・Ｗ.フレデリック社長）が「トワロン」シリーズの新製品として、元来黄色であるアラミド繊維を完全に黒く染色した「トワロンブラック」の生産・販売を開始したと発表した。 テイジン・アラミドは、繊維の染色方法である後染め（紡糸後に染色）でなく、原液着色（紡糸前のポリマー段階で染色）により、「トワロン」の繊維の芯まで完全に黒色に染めることに成功した。 「トワロン」は、軽量で高強度、高弾性、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性を備えるため、ブレーキパッドなど自動車用途をはじめ、光ファイバーケーブルの補強材、防護衣料など幅広く使用されている。 今回生産・販売をする「トワロンブラック」は、従来の「トワロン」に比べて遜色のない特性を備えており、黒く染色することで、意匠性が重視されユーザーニーズの高かったヨットの帆やカヌーの船体補強をはじめ、テニスラケットやアイスホッケーのステック、競技用ヘルメットなどのスポーツ用途、さらに携帯電話やパソコンの筐体の補強材などに幅広く採用されることが見込まれる。 また、炭素繊維など他の黒色素材と組み合わせた複合材料としても期待される。