2011年10月11日 |
農水省、ゲノム情報を活用、家畜生産飛躍的向上へ |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:農林水産省 |
農林水産省は、平成24年度から5カ年計画で「ゲノム情報を活用した家畜の革新的な育種・繁殖・疾病予防技術の開発」に取り組む。このため、平成24年度農水省予算で3億8000万円を要求した。 同省では、牛及び豚のゲノム塩基配列が平成21年に解読されたことから、これらゲノム情報を基にした遺伝子レベルでの解析による生産性向上のための革新的な技術開発が可能になったと判断した。 具体的な研究内容は、 (1)DNA(デオキシリボ核酸)マーカー育種の高度化のための技術開発(複数の遺伝子で支配される飼料利用性、抗病性、繁殖性等の形質のDNAマーカーを開発する) (2)繁殖サイクルの短縮や受胎率向上のための技術開発(受胎時に発現する遺伝子情報を活用し、超早期妊娠診断や長期不受胎牛判定技術を開発する) (3)優れたワクチン開発のための技術開発(経口・経鼻により簡単に投与可能なワクチンの開発と、複数の疾病に有効な生ワクチン素材を開発する) こうした技術開発の政策目標は、平成28年度までに[1]家畜の重要形質に関するDNAマーカーを5つ以上開発する[2]妊娠診断の指標となる遺伝子を3つ以上特定する?経口・経鼻投与可能なワクチン候補となる薬剤を3種類以上開発するーことである。 これらの技術開発に伴い、育種技術の高度化、生産効率の向上、損耗率の低減が図れるため、家畜生産の飛躍的な向上が実現できるとみている。 |