2011年10月11日
帝人、気仙沼市に下水処理装置を無償提供
【カテゴリー】:経営(環境/安全)
【関連企業・団体】:帝人

帝人は、日本下水道事業団(JS)技術開発実験センター(栃木県真岡市)と共同で省エネ型下水処理装置の開発を進めてきたが、このほど東日本大震災で被災した気仙沼市の下水道復旧のため、その下水処理装置を無償提供することを決めた。同装置は初めて下水道分野に採用されることになる。

無償提供する下水処理装置は、同社が展開している多段式生物処理装置「MSABP」で、今年2月まで約2年半にわたり、JS技術開発実験センターで帝人とJSが共同開発を行ってきた。

この装置は、40フィートコンテナサイズにコンパクトにまとめられており、運搬後に配管・配線することで容易に稼働可能なこと、余剰汚泥の発生を抑制した省エネタイプであること、気仙沼市の下水処理場の必要処理量(1日当たり最大75トン)に適した処理能力を持っていることから下水処理場の暫定復旧装置として採用が決まった。

なお、これまで帝人グループでは、被災地に対して義援金や毛布・マスクなど生活支援物資の提供、酸素ボンベや酸素濃縮装置など在宅医療機器の無償提供など総額5億円以上の支援を行っている。