2001年02月09日
BASF、SM事業提携でSKとも交渉中
立地面で現代石油化学より有利か
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:BASF

 独BASFは、昨年から現代石油化学とSM(スチレンモノマー)事業の買収について交渉を進めているが、現在はSKとも話し合いを進めているもようだ。
 現代石油化学は韓国の石油化学メーカーの中でも負債比率が高く、昨年には塩ビ事業についてもLG化学への譲渡を決めている。SM事業も同じ頃からBASFと話し合いを進めてきたが、金銭面などの条件が折り合わず、交渉が難航していると見られている。
 一方、SKは蔚山に2系列計年産60万トンのSM設備を有しているが、BASFは蔚山の隣接地でPS(ポリスチレン)とABS樹脂を生産していることからBASFが交渉を持ちかけているもの。
 ただし、BASFは来年下期からシンガポールでシェルとの合弁会社エルバ・イースタンとしてPO(プロピレンオキサイド)との併産による年産55万トン設備が立ち上がり、25万トンの引き取りがスタートする。
 このため業界関係者は、「韓国での交渉はあくまでも選択肢の一つなのでは」と見ているが、立地条件から見れば現代石油化学よりもSKの方が有利なのも事実。このためSKとの交渉のほうが進展していると見られている。