2001年02月09日
三井化学、MMAモノマー定修の実施期間を短縮へ
昨年の一時休止分の玉確保、安定供給へ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:クラレ、三井化学

 三井化学は、MMA(メチルメタクリレート)モノマーの安定供給を図るため、今月予定している大阪工場の小定修を通常より期間を短縮する方針だ。
 同社のMMAモノマーはクラレとの折半出資による共同モノマーの年産4万トン設備で製造を行っているが、昨年秋にトラブルが発生したことから一時稼動を停止、その後は玉繰りに追われる状況が続いている。
 こうしたことから、今月に約1週間の予定で実施する小定修の期間を極力短縮し、ユーザーへの安定供給を図るもの。なお、本定修は毎年7月に約3週間実施されている。
 MMAモノマーは、透明樹脂向けを中心に国内外で需要が好調に推移しており、日本メーカー各社では、昨年後半には供給が間に合わず、輸出を削減、セールスアロケーションを実施するなどショート状態となっている。今年についても、一部透明樹脂での需要拡大が減速する可能性があるものの、液晶ディスプレイ、携帯電話向けなどIT分野向けPMMAの高い成長が見込まれており、各社ともに安定供給の構築に向けた取り組みが求められている。