2011年11月02日
成長都市・煙台市の投資環境さらに整備、王市長ら説明
【カテゴリー】:海外
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山東省と煙台市はほど中国第12次5カ年計画(2011-15年)への取り組みと投資環境、重点産業の計画を策定、東京で説明会を開いた。孫建波・山東省商務庁副省庁長、王良・煙台市市長らが出席した。

同市(人口652万人)は船舶、自動車、原子力発電などの機械製造、携帯電話、パソコンなどの電子情報、ポリウレタン、化学繊維などの現代化工、ワインなどの食品加工の産業や新型アルミ材、ワイン(全国の40%)、黄金(全国の3分の1)などを生産、バランスよく発展している。

世界トップ500社のうち90社余りが進出。日本勢はアサヒビール、出光興産、トヨタ、ホンダ、三菱重工、日立化成工業、伊藤忠など1,000社近く、650人が活躍している。2010年までに海外からの投資は50か国、5億6,000万ドルに及んだ。香港、韓国、日本、米国、台湾の順。

日本は煙台にとって2010年は第2の輸入国(28億5,000ドル)、第3の輸出国(35億ドル、食品、野菜が中心)だった。市の輸出総額は438億ドルで、山東省の4分の1を占める。経済規模は青島に次いで第2位。市のGDPは690億ドル、1人当たりGDPは9,400ドルに達している。

煙台には現在3か所の国家級産業園区がある。自動車、船舶、コンピュータ、携帯電話、新材料などの煙台経済開発区、バイオ技術、電子情報、大型飛行機、原子力発電、設備などの煙台高新区、貿易センター、海運センター、ハイテク産業センターなどがある煙台保税港区。

経済開発区では日本産業団地(10平方キロ)の建設を進めている。ハイテク産業、高品質のハイエンド製品の研究開発と製造、電子産業とソフトウエア開発企業、新エネ自動車と部品産業、不動産企業、日系企業本部、研究企業、中小企業などの誘致が狙いである。

水の供給は1日20万立方メートル、20KW 変電所2基、熱供給1時間640トン、天燃ガス1日38万立方メートル。通信、データ通信、インターネットなどもサービスする。また、港湾施設、国際空港、国際総合物流区、保税港区なども整備する。

市としては国の第12次5カ年計画に合わせて「3大戦略」を展開する。
海陸の統一発展モデルとしての「山東半島藍色経済区」の建設。資源の高効率利用、生態の継続的改善を狙いとする「黄河デルタの高効率経済区」、産業のバージョンアップを目指す「山東半島ハイエンド産業密集区の造成」だ。

新興産業として新エネルギー、バイオテクノロジー、新材料、省エネ環境保護、新世代情報技術を重点的に伸ばす。また、港湾(西港区)、空港(潮水)、鉄道(青島―煙台―威海―栄成間)などのインフラも重視している。

当面の産業計画として自動車・部品(600社)の年産60万台、船舶(150社)の150万トン)の確保。36の化学工業プロジェクトの推進、電子(400社)、石化500社、ハイテク企業の育成などに力を入れる。

同市の投資促進局は、同説明会で協力重点プロジェクトとして牟平区の中小企業工業団地、ハイテク創業基地団地、LED光電科学技術、アルミ合金船舶産業化、海洋食品開発センター、化学工業パーク、黄金観光開発(招遠)、龍口徐福文化公園などへの投資46件を呼びかけた。

問い合わせは国際貿易促進協会(TEL:03-6740-8271)