2011年11月04日
農水省、3カ年計画で「耕作放棄地利用型バイオディーゼル燃料実証事業」
【カテゴリー】:行政/団体(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省は、平成24年度から3カ年計画で、耕作放棄地を利用したナタネ等の栽培試験、ナタネ油等の製造や使用済み油からのバイオディーゼル燃料(BDF)の製造・利用等を一貫して行う「耕作放棄地利用型バイオディーゼル燃料実証事業」を実施する。このため、平成24年度農林水産省予算で1200万円を新規要求した。

BDFについては、油糧作物を生産し、食用油として利用した後に回収し、BDFの製造、利用を行う動きがみられることから、耕作放棄地を利用したモデル的な取り組みを支援することにした。

実証事業では、地域協議会の設置・運営(地域計画の作成・申請、関係者間の連絡調整、BDFの利用促進活動、事業の自主評価等を行う)が事業の主体となり、次の3点の調査・実証事業を行う。
(1)食用油糧作物の地域に適した品種選定および栽培方法確立のための栽培試験。
(2)バイオディーゼル燃料品質検査。
(3)農業機械に適したBDF製造技術および品質確保、農業機械におけるBDFの長期安定利用技術および農業機械の省エネルギー利用技術に係る調査および実証。

ここでは、地域協議会をはじめ民間事業者、農林漁業者の組織する団体などが事業実施主体となる。同省は、事業費の定額(調査・実証のうち油糧作物の栽培試験は、10アール当たり1万円)を補助する方針である。


<用語の解説>
■バイオディーゼル燃料 :主にナタネ油、パーム油等の植物油をメチルエステル化等の化学処理をして製造される燃料で、軽油に混合して利用される。