2001年02月08日 |
生分解性プラスチック研究会、2000年度シンポジウム開催 |
多彩な講師が講演~渡辺氏「道中険しいが食品容器への採用近い」 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:中央化学、農林水産省、生分解性プラスチック研究会、ポリオレフィン等衛生協議会 |
生分解性プラスチック研究会は8日、東京都千代田区の学士会館において、2000年度生分解性プラスチックシンポジウムを開催した。午前10時から、5人の講師による講演やパネルディスカッションが行われている。そのなかで渡辺俊経氏(前中央化学取締役研究開発部長)は、「グリーンプラの食品容器・包装への展開」をテーマに講演、「まだ様々な問題があり、道中は険しいが、食品容器・包装に採用される日は近い」と語った。 最初に講演した渡辺氏は、食品容器・包装に使われている材料の説明から、さまざまな生分解性プラスチックの特徴や食品容器・包装材料としての可能性などについて、実例を交えながら語った。生分解性プラスチックは、汎用樹脂に比べ耐衝撃性や耐熱性、加工性、価格などの点でまだ劣っているものの、フィラーの添加や複数の樹脂の配合、発泡化など、レジンメーカーや加工メーカーの工夫により、物性や加工性が改善される可能性が大きいとしている。 同氏は、「組み合わせの妙に期待しており、多くの問題はあるものの、実用化の日は近い」と述べた。また衛生・安全面についても、データをポリオレフィン等衛生協議会に提出しており、同協議会に汎用樹脂と同じ方法で審査できるか、あるいは新たに何らかの追加条件が必要かなどについて検討してもらっており、近いうちに結果が出る見通しであることも明らかにした。 なお、シンポジウムの講演テーマおよび講演者は次の通り。 ◇グリーンプラの食品容器・包装への展開(渡辺俊経・前中央化学取締役研究開発部長) ◇コンビニにおける生ごみリサイクルシステム(安生武生・ローソン・業務企画室環境推進主査/日本フランチャイズチェーン協会環境対策委員長会社) ◇ホテルにおける食品廃棄物リサイクルへの取組み(岡田光郷・パレスホテル取締役施設部長) ◇地方自治体の生ごみリサイクルへの取組み(関根嘉津幸・富良野市市民部環境生活課主査) ◇循環型経済社会とグリーンプラへの期待(小島浩司・三菱総合研究所環境研究部環境政策研究チーム主任研究員/前農林水産省食品流通局企業振興課課長補佐) |