2011年11月09日 |
電気化学、中国シノケムにカーバイド技術供与 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:電気化学工業 |
電気化学工業は8日、中国中化集団公司(シノケム)の中核企業であるシノケムインターナショナルと、乾式アセチレン発生技術供与契約を締結したと発表した。「現地の環境・省エネ対策に協力するため」(吉高紳介社長)としており、対価などは非公開。 シノケムインターナショナルは、さっそく、河南省平頂山市で、塩ビ、か性ソーダなどを製造する大手国有企業グループの平煤神馬集団と同技術のサブライセンス契約に調印した。シノケムインターナショナルにはすでに中国内数社から同技術の引き合いがあり、デンカ技術の移転はさらに広がる見通し。 中国では一時、カーバイド法塩ビメーカーが相次いで市場参入したこともあり、カーバイド生産量が増加している。しかし、それらのカーバイドメーカーの多くは、年産5万トンに満たない非効率な小規模設備で生産しており、環境問題や電力不足の要因となっている。 このため中国政府は、小規模設備を廃棄し、設備の集約化や合理化とともに、環境・省エネ対策の推進を指導している。 電気化学工業は1915年の創立。主力の青海工場(新潟県)は、豊富な石灰石資源と周辺15カ所に水力発電所を持つ。同社はこれらの立地上の優位性を活かして、カーバイド系技術を発展させてきた。現在、セメント、肥料、クロロプレンゴム、か性ソーダなどの製品群とともに“カーバイドチェーン”を構築し、拡充・強化に取り組んでいる。 |