2011年11月22日

ユニチカ、バイオ原料で世界最高レベルの耐熱ポリアミド樹脂開発

【カテゴリー】：経営（新製品/新技術） 【関連企業・団体】：ユニチカ

ユニチカは21日、バイオマス由来原料を用いて、世界最高レベルの性能を有するポリアミド樹脂「ゼコット」の新規製造技術の開発に成功したと発表した。 同社のコア技術であるポリアミド重合技術をベースに、独自技術を融合させて新規製造プロセスを開発したもので、他社競合品に対し品質面やコスト面で優位な事業展開を見込める。 このため事業化計画としたて、2012年夏までに年産500トン規模の中量産設備を導入し製造販売を開始する、さらに2015年以降に年産5000トン規模にスケールアップし本格事業参入を目指すことを決めた。 「ゼコット」の特徴は、 （1）融点が310℃以上と高く、結晶性も非常に高いため耐熱性に優れ、しかも30％ガラス繊維強化品の荷重たわみ温度（1.8MPｓ＝メガパスカル）は300℃以上に達するなど高耐熱性・高結晶性に優れる （2）耐熱ポリアミド樹脂の中でも最高レベルの低吸水性を有する （3）耐熱ポリアミド樹脂の中で最も耐薬品性に優れており、ガソリン等に対するバリア性も優れている （4）耐熱ポリアミド樹脂の中で最も優れた耐摩耗性があるため、各種摺動部品への適用が期待される （5）電気絶縁性や電気特性に優れる （6）バイオマス由来原料を用いており、バイオマス度は50％以上となっている 同社は、これらの特性を活かし、LEDリフレクタ、SMTコネクタ等をはじめ、自動車部品、電気・電子材料用部品、耐熱フィルム、耐熱繊維等の幅広い用途への展開を見込んでいる。