2011年11月24日
宇部興産の商標権侵害、中国行政当局が認める
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:宇部興産

宇部興産は24日、中国行政当局から、同社のリチウムイオン(一次・二次)電池用電解液商品に類似した商標を使用していた中国国内の企業に対して、商標権侵害の罪で処罰し、罰金を科したとの通知を受けたと発表した。

宇部興産は同電解液では世界トップレベルのシェアを持ち、中国内でも広く「PURELYTE」の商標で拡販中だ。

ところが今夏、江蘇省・蘇州工業園区の工商行政管理局から、Novolyte Technologies (Suzhou) Co., Ltd(中国社名:諾莱特科技(蘇州)有限公司)が、自社電解液によく似た商標「PUROLYTE」を使用しているが、知的財産権の侵害にならないかと問い合わせがあった。

宇部興産で調べたところ、商標中の「E」が「O」となっているだけで、わずか1字しか違わず、明らかに商標権侵害と断定できた。このため直ちに当局に対し侵害行為の停止を求める手続きを行なった。

これに対して、再度、当局側から中国相手企業に対して「侵害行為の停止を命じ、罰金を科すとの行政処罰を決定した」との通知があった。

罰金の金額などは不明だが、宇部興産では、中国当局のこうした一連の措置について、「国際的な知財保護意識の高まりを重くみて、中国政府自身が積極的に対応しようとしているのではないか」と評価している。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1322108781.pdf