2011年11月30日
帝人、世界初の熱可塑性CFRP製品のパイロットプラント新設
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:帝人

帝人は30日、熱可塑性樹脂を使用した炭素繊維複合材料(CFRP)によるコンポジット製品の事業化を加速するため、世界初となる「炭素繊維からコンポジット製品の成形加工までを1分以内で連続一貫生産」するパイロットプラントを松山事業所(愛媛県松山市)に新設すると発表した。
設備投資額は20数億円を見込んでおり、速やかに着工し、2012年央に稼働開始の予定である。

これにより、熱可塑性CFRPによるコンポジット製品の試作から性能評価までを、より迅速に実施することが可能となり、さらに、形状が複雑な成形品や大型コンポジット製品の試作も容易になる。

同社が開発した技術は、自動車業界が求める理想的なタクトタイム(工程作業時間)で、「炭素繊維からコンポジット製品の成形加工までを連続一貫生産できる」ことから、コンポジット製品の量産車への採用に向けて大きく貢献できるとみている。

また、自動車用途に限らず、軽量化が求められる一般産業用途に向けても、幅広く展開していく方針である。もちろん、熱可塑性樹脂を用いることからリサイクル性に優れることも特徴になっている。

同社は、パイロットプラントを活用することにより、今後成長が見込まれる自動車用途および一般産業用途におけるマーケット開拓を強力に推進し、CFRP製コンポジット製品事業におけるリーディングカンパニーの地位を確立していく方針である。