2000年08月07日
欧州プラ協会、廃プラの再生利用は15%がベストと結論
プラ協がエコ・エフィシェンシー評価を現地調査
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会

 プラスチック処理促進協会は、先にAPME(欧州プラスチック製造者協会)を訪問して実施したプラスチック容器包装廃棄物のリサイクルに係わるエコ・エフィシェンシー(環境に対する効果)評価の調査の結果をこのほどリポートにまとめた。これは、今年始めに、同廃棄物をリサイクルした場合の環境への影響がどうなのかを調べてその内容を公表したAPMEを訪ね、公表内容を詳しくヒヤリングした結果をまとめたもの。
 それによると、現在の欧州における同廃棄物の処理状況は、リサイクルが15%(マテリアルリサイクル12%、フィードストックリサイクル3%)、エネルギー回収が15%、埋め立てが70%の比率となっている。
 一方APMEでは、こうした現状に他の五つのケースを加えてリサイクル効果をスタディした結果、15%までのマテリアルリサイクルであればバージン樹脂の中に混合して使用するに十分な品質の再生品を確保できるが、15%以上になると混合プラスチックを使用した厚板用途やフィードストックリサイクルも必要になってくることなどが判明したと指摘している。
 また、エコ・エフィシェンシーまで考慮すると、15%をマテリアルリサイクル、85%をエネルギー回収とする場合がコスト面からも環境への影響の面からもベストだと結論している。つまり、コストが最小でなおかつ環境への影響も現在よりはるかに小さくなるとの評価を下しているわけ。マテリアルリサイクルが25%、35%と上がっていっても環境への影響は小さくならず、コストの拡大が際立ってくるとしている。