2001年02月06日
L-LDPEの昨年の総出荷量、約86万トンか
新規参入のメタロセンPEは伸び悩みに
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリエチレンメーカー筋によると、L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の昨年の総出荷数量は86万トン強となった模様。多くのPEメーカーは、総出荷量のうちのほぼ90%が国内で消化されたと見ている。つまり76~77万トンが国内向けで占められたと判断しているわけ。
 前年の実績に対する伸び率は4%前後になったと見られている。この結果、昨年の総出荷量は史上最高の規模になったと推定されている。同樹脂メーカー筋では、国内向けも、前年の史上最高記録を塗り替え、6%内外の伸び率になったと想定している。
 汎用樹脂の昨年の出荷実績は全体に当初の予想を上回る規模になった。L-LDPEの伸長率はその中でも特に高い方と言える。これには、既存の高圧法低密度ポリエチレンに替わってフィルム分野に従来以上に多くの安定市場を確保できるようになったことと、メタロセン触媒によるL-LDPEが新規に市場に投入されるようになってきたことが作用していると見られる。
 もっとも、ポリエチレンのユーザー業界の間には、L-LDPE全体の昨年の伸び率がもしも4%ていどであったなら、同樹脂のうちのメタロセン触媒PEは予想に反して完全な伸び悩みに終わったということになると分析する向きが多い。