2011年12月14日 |
NIMSなど、ナノドメイン構造を有する圧電体薄膜の超高速応答を実証 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
物質・材料研究機構(NIMS)は13日、高輝度光科学研究センター、東京工業大学、NIMS、京都大学の研究グループが、動作の切り替え(スイッチング)の更なる高速化を可能にすると期待されている「ナノドメイン」と呼ばれる微小領域を有する新しい圧電体薄膜が200ナノ秒(1000万分の2秒)という超高速でスイッチング可能であることを世界で初めて確認したと発表した。 圧電体薄膜は、電気信号により構造が変化する性質を活かして、インクジェットプリンタで使用されるマイクロデバイス(MEMS)等の動力源として利用されている。しかし、現状の圧電体薄膜では、スイッチング時間を十分に制御できていない。 高速のスイッチングが実現すれば、産業応用への広がりやより高性能な製品開発が期待できる。 圧電体薄膜を200ナノ秒というナノ秒オーダーで、制御できる可能性を示した今回の成果は、圧電体薄膜を用いたMEMSの高速化を通じて高性能製品の開発に大きく貢献するとみられる。例えば、インクジェットプリンタでは従来よりも少ないインク量で微細な印刷が可能になり、自動車用エンジンでは燃費向上や排ガス抑制に貢献することが期待できる。 |