2011年12月16日 | |
藤吉・日化協会長「来年も厳しい年を予想」 | |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:日本化学工業協会 |
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日本化学工業協会の藤吉建二会長(三井化学会長)は16日の定例記者会見で、2012年の経済見通しについて「今年は大変だったが、来年も引き続き厳しい年になると思う」と語った。とくに気がかりなのは長期にわたる円高進行のようで、「円高はこのまま続くだろう。ものすごく大きな影響が出てきそうだ」との懸念を示した。 「国の景気対策も出つくしたように思える。何か変えないといけない。新しい技術や製品を生み出し、新しい社会をつくり出す年になってほしい。そのためにも化学産業の役割は大きい」と力を込めた。 もう一つ懸念材料に挙げたのは、電力・エネルギー問題。「夏より冬場のほうが節電は難しい。化学各社はこれまでもずい分省エネに努力してきた。エネルギー依存度の高い産業だけに、これ以上電力コストが上がれば、国内で立地していくことが困難になる」と強調。 また、この一年を振り返り「今年は国際化学年として多くのイベントがあり、一般社会や子どもたちに化学産業が多くのところで役に立っていることを知ってもらうことができた」と感想を述べた。「来年のエポックは2つあり、1つは世界エネルギー年に当たること。もう1つはリオデジャネイロでの地球サミットから20年という節目を迎えることだ。日化協としても化学品管理のための活動を引き続き力を入れていく必要がある」。 国に対して何を注文するか、との質問には「(先の税制大綱で)ナフサ石油税では非課税・恒久化に向けて大きな前進が見られたが、地球温暖化対策税の創設などまだ問題はある。政府は先に増税ありきではなく、きちんと情報が共有できるようにしてほしい」と、不満をあらわにした。 |