2011年12月20日
農水省、福島県の放射性物質対策研究拠点整備を支援
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省は、福島県の放射性物質対策を支援するため、近く「農地土壌等の浄化の研究拠点施設整備調査事業」に乗り出す。福島県が主体となって行う放射性物質のモニタリング、大規模除染技術の実証試験等に必要な研究拠点整備に向けた構想策定を支援することで、福島県の農林水産業の復旧・復興を図るのが狙い。必要経費として1億円を計上した。

東日本大震災に伴う福島県第1原子力発電所事故による農地等の放射性物質対策は、これまで緊急的に国が中心になって行ってきた。しかし、半減期30年の放射性セシウム137等による農地土壌等の広範囲な汚染が判明したことから、福島県での大規模除染の推進に向けた実証試験や持続的な地域農業のための試験研究の実施など、早期の営農再開に向けた取り組みの加速化が求められている。

そこで農水省は、福島県が主体となって行う農林水産関係の放射性物質対策の研究拠点整備に向けた構想及び計画の策定について、国として支援することで福島県下の営農再開や持続的な営農に向けた取り組みを促進することにした。具体的には、次の4点の支援を行う。

(1)センター構想検討会議(仮称)の開催(福島県農林水産再生研究センター(仮称)構想を検討する会議の開催を支援する)
(2)事例調査等の実施(国内外の事例調査等の実施や研究者の招へいによる技術的助言の取得等を支援する)
(3)立地調査の実施(センターの立地場所の検討のための調査を支援する。
(4)県民と一体となった検討の推進(広く福島県民の意向を踏まえたセンター構想の検討を進めるための取り組みを支援する)