2011年12月26日 |
チッソ、セシウムの効率的除去・回収技術の開発に成功 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:チッソ、JNC |
チッソの事業運営会社で100%子会社のJNC(本社:東京都千代田区、森田美智男社長)は26日、海水を含むセシウム汚染水を対象とした、セシウム(安定同位体)の除去・回収技術開発に成功したと発表した。 同技術は、東日本大震災により発生した放射能汚染水に含有される放射性セシウムの除去・回収にも利用可能としており、早期実用化が期待される。 新開発技術は、セシウム汚染水に水溶性のフェロシアン化物を加えてセシウム結合体とし、これに磁性体原料となる塩化鉄を加えて反応させたのち、磁石を用いてセシウム結合体を磁気分離し、汚染水からセシウムを除去・回収する。 ゼオライト等の固形吸着剤を使用する場合と比較して、短い処理時間で高いセシウムの除去率が得られ、さらに廃棄物量の低減が期待される。また磁気分離法を用いるため、迅速な分離操作の実現と密閉環境や遠隔操作による処理を可能などの特徴がある。 使用する材料も工業的に入手が容易で安価なため、セシウム除去費用の削減が期待できる。 同社は現在、大量の汚染水処理を目的とした工業的なセシウム除去プロセス確立を目指してベンチスケールの技術開発を進めており、早期に技術を完成させる方針だ。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1324878240.pdf |