2011年12月28日
農水省、種苗の放射性物質測定体制を強化
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省は、種苗の輸出額(年間19億円)の回復を目指して、近く、種苗の放射性物質測定体制を強化することを決めた。

具体的には、独立行政法人・種苗管理センターに放射能測定機器を6台設置し、同センターが種苗業者からの検査依頼に応じて測定を行ない「放射能検査証明書」を発行できるようにする。

福島第一原発事故の影響で、国内種苗業者が輸出する種苗について、取引先や輸出相手国から、放射性物質汚染の有無について証明が求められている。国内で供給される野菜の種子の8ー9割は、わが国の種苗業者が野菜の種子を輸出し、海外で繁殖して逆輸入する種子であり、仮に野菜の種子の輸出が阻害されれば、今後国内の野菜の種子の供給に重大な障害が発生する恐れがある。

同省では、被災地域の農林水産業の復興を支援するには輸出相手国が求める種苗及び種苗の生産ほ場の放射線量等の科学的なデータを提供することで、輸出市場に対する信頼を回復し、種苗の輸出を円滑化できると判断した。