2012年01月04日
【年頭所感】「製造業から日本再生」経産省製造産業局長 上田隆之氏
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:経済産業省
上田隆之製造産業局長

経済産業省の上田隆之製造産業局長は1日、平成24年を迎えて年頭所感を発表した。

「わが国製造業は、急激な円高や高い水準の法人税、環境税、電力供給不足など“6重苦”ともいうべき過酷な状況に置かれている」との認識を示したあと、重点施策として(1)産業空洞化を回避するため、国内事業環境の整備を急ぐ(2)グローバル市場の成長を取り込むため、さらなる海外需要獲得を目指す(3)次世代産業の創出・育成策を強化するなど、新たなフロンティアを開拓するーの3項目を掲げ、「製造業からの日本再生を推進する」とした。

国内事業環境の整備では、先の東日本大震災でサプライチェーンが途絶し、「わが国部素材メーカーの世界シェアの高さや国際競争力など、部素材産業の重要性が再認識された」と強調。

今後はサプライチェーンの中核となる部素材や高付加価値、成長分野の生産拠点・研究開発拠点には国内立地補助を行い、国内への投資を促進と雇用の維持・創出を目指す。

また、次世代産業育成では、特に今後に期待の大きい産業分野として電気自動車・ハイブリッド車などの次世代自動車、創薬・再生医療などのライフイノベーション分野、市場規模の飛躍的拡大が予想されるロボット、宇宙関連産業などを挙げた。さらに、これらの次世代産業を支える技術としてゲノム情報やiPS細胞の製薬プロセスへの応用、炭素繊維複合材料の量産・加工技術の開発など、未来開拓型の研究開発が重要であるとし、積極的に支援していく考えを示した。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1325401566.doc