2001年02月01日 |
文部科学省、ポリカーボ製学校給食用食器、ビスA溶出基準クリア |
最高濃度でも厚生省基準値の100分の1と“低水準” |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:文部科学省 |
文部科学省は学校給食で使用されているポリカーボネート(PC)製食器を対象にビスフェノールAの溶出について調査していたが、食品衛生法で定めている基準値(2.5ppm)を超えたものは検出されず、最高の溶出濃度を示したものでも厚生省の基準値の100分の1程度だった、との結果が出た。 調査は、学校給食にPC製食器を使用し溶出試験を希望する都道府県・市町村から提出された食器の椀(570種類)と皿(40種類)、合わせて610種類を対象に1999年10月から2000年12月にかけて行った。 溶出試験は、食品衛生法(第10条)に基づく基準に従がい、水(95℃、30分)、4%酢酸(60℃、30分)、20%エタノール(60℃、30分)、n-ヘプタン(25℃、60分)について実施した。溶出基準値はいずれも食品衛生法で定める2.5ppm。検出限界(信頼できる一番低い値)は0.0002ppm。 この結果、基準の2.5ppmを超えるビスフェノールAが検出されたものはなく、最高の溶出濃度を示したものでも厚生省基準値の100分の1程度だった。試験結果は次の通り。 (1) 水 :平均溶出濃度0.00155ppm 最高溶出濃度0.02869ppm (2) 4%酢酸 :平均溶出濃度0.00103ppm 最高溶出濃度0.02137ppm (3) n-ヘプタン :平均溶出濃度0.00084ppm 最高溶出濃度0.03321ppm (4)20%エタノール:平均溶出濃度0.00170ppm 最高溶出濃度0.03068ppm なお、皿と椀からの平均溶出濃度については統計的有意差は認められず、洗浄にアルカリ性洗剤と他の洗剤を使用したものとの比較でも有意差は認められなかった。 |