2012年01月11日
旭化成、米国CIS社を子会社化、AIN基板のUVーLED事業参入へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成

旭化成は11日、窒化アルミニウム(AIN)基板を用いた紫外発光ダイオード(UV―LED)を開発中の米国ベンチャー企業、Crystal IS社(CIS社=本社:ニューヨーク州)の全株式を取得し、子会社化したと発表した。

今後、成長が期待されるUV―LED市場への参入と、省エネルギーデバイス分野への展開を目指す。

CIS社は、高いAIN単結晶成長技術をもとに、紫外光の中でも非常に短い波長のUV一LEDにおいて世界最高水準の効率・長寿命を実証しており、実用化に向けた検討を進めている。旭化成はこれらの技術と自社のエレクトロニクス関連技術を融合し半導体事業の拡大を図る。


<用語の解説>
■窒化アルミニウム(AIN)
アルミニウムの窒化物で紫外光を受発光する、耐圧が高い、熱伝導率が高いなどの特長を持つ化合物。その物性から次世代の半導体材料として期待がある一方、純粋な結晶を成長させることが困難で商業ベースで量産化された例はない。
■紫外発光ダイオード(UV一LED)
短波長の紫外光を発するダイオード。紫外光は可視光に比べて波長が短く目に見えないが、エネルギーが強く、化学反応を活性化させる機能があるため、種々の用途への展開が期待されている。紫外光の中でも特に波長の短い紫外光は殺菌効果があり、現在水銀ランプが使われている、水。空気・物体表面の殺菌用途に加え、小型・軽量、長寿命、省電力などのメリットを活かしたポータブル殺菌機器などへの展開も期待される。
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【Crystal ls社の概要】
◇設立  1997年
◇所在地  米国ニューヨーク州
◇代表者  Steven Berger,Ph.D。,President and CE0
◇事業内容  AIN基板、UV―LEDおよびそのアプリケーション開発
◇従業員  25名


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1326248405.pdf