2012年01月18日 | |
日本触媒、世界初・半導体向け250℃の高耐熱封止材を開発 | |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:日本触媒 |
|
日本触媒は18日、SiC(炭化ケイ素) パワー半導体に適した、新たな高耐熱封止材を世界で初めて開発したと発表した。独自のナノハイブリッド技術(注1)を応用した。 現在、吹田工場のパイロットプラントで生産しており、サンプル供給を開始した。 2013年中に姫路工場に本格プラントを完成する計画。2015年度の売上高20億円を目指す。 SiC パワー半導体は、従来のシリコンパワー半導体と比べて電力のロスが少なく、小型化が可能などメリットが大きい。このため省エネ化や低炭素社会実現の“切り札”といわれ、今後、太陽光発電・風力発電・ 電気自動車の普及に伴い急激な市場拡大が見込まれている。 同社が今回開発した封止材は、SiC パワー半導体に求められる250℃の耐熱性に長期間耐えられる特徴を持つ。 独自のナノハイブリッド技術を応用して熱硬化型のナノコンポジット樹脂(注2)を開発し、同樹脂の特徴を最大限活かして、新規な高耐熱封止材の生産技術を確立した。今後はさらに顧客のニーズに合わせた製品カスタム化を進めるなど、SiC パワー半導体向け高耐熱封止材としての普及を目指す。 <用語の解説> (注1)ナノハイブリッド技術 : 有機成分と無機成分を分子レベルで複合・融合することで有機単独あるいは無機単独では達成不可能な物性を発現させること。 (注2)ナノコンポジット樹脂 :ポリマー成分中に無機ナノ粒子を均一に単分散させた樹脂。一般的に無機ナノ粒子は粒子同士が凝集しやすいために単粒子にしてポリマー中に分散するのは非常に難しい。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1326851027.pdf (英文) NIPPON SHOKUBAI announces developing Semiconductor Encapsulating Material with Extreme・・・ http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1326851027.pdf |