2012年01月18日
Westlake Chemical 、Georgia Gulfに買収を提案、 Gulf側は拒否
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

Westlake Chemical は1月13日、Georgia Gulfに対し、全株を11億ドルで買収する提案を行った。
1株30ドルでの買収提案で、これは直近30日の株価の平均に51%のプレミアムを乗せたもの。

両社の統合で、北米でのオレフィン、塩ビ、建材の有数のメーカーの一つになるとしている。

これに対し、Georgia Gulf の取締役会はこの提案を拒否した。Westlake の提案は業界の未曽有の不況から回復しつつある同社を安く買い叩くもので、株主の利益にならないとしている。

Georgia Gulfは住宅需要の激減で、破産寸前までいった。
2009年7月に債務の92%を資本金に転換、既存株主は株数を1/25に減らした。

Georgia Gulfによれば、Westlakeの提案は提案前日の株価に対し23%のプレミアムに過ぎず、過去52週の最高値に対しては26%のディスカウントになっている。
提案価格は合併による大きなシナジー効果を無視しており、メリットは全てWestlake(特に69%の株主のChao一族)に帰属することとなるとしている。

Westlake Chemicalは台湾でCGPCを設立したことから T.T. Chao が1986年に米国に進出し設立したもので、現在、Chao一族が株式の69%を保有している。

現在の能力はエチレン 134万トン、PE 114万トン、SM 26万トン、塩素 25万トン、VCM 86万トン、PVC 77万トン、塩ビ系建材などで、エチレン増強と電解(塩素 35万トン)の新増設を検討している。

Georgia Gulf は塩ビ、芳香族(フェノール他)、塩ビ系建材のメーカーで、能力は塩素 50万トン、VCM 140万トン、PVC 123万トン、コンパウンド 44万トンとなってい
る。

Georgia Gulf の買収が実現すれば、Westlakeが検討している電解の新増設はなしで済むこととなる。