2012年02月06日 |
帝人、革新的LiB用セパレータを開発、韓国で量産化 |
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:帝人 |
帝人は6日、リチウムイオン2次電池(LiB)に向けて、世界で初めてフッ素系化合物のコーティングにより耐熱性や易接着性などに優れた革新的なセパレータの開発に成功したと発表した。 これを、韓国の合弁会社「テイジン CNF コレア」(帝人が78%出資)で6月から量産化する。帝人100%出資の販売会社「テイジン エレクトロニクス コレア」も設立した。 帝人は、2007年にメタ系アラミド「コーネックス」をコーティングした高耐熱性LiB用セパレータを開発した。このセパレータは、250℃でも形状を維持し、スポット加熱試験では350℃でも破膜しないことが実証されている。さらに耐酸化性に優れることから、PCや自動車などに用いられる液状電解質を有する円筒型LiBにおいて、これまでにない高容量化、高エネルギー密度化とともに、高い安全性や長寿命化を実現できる。 今回開発したフッ素系化合物をコーティングしたセパレータ「リエルソート」は、近年爆発的に普及しているタブレットPCやスマートフォンなどに使用される、ゲル状のポリマー電解質を有するラミネート型LiB向けに開発されたもので、LiBの高出力化、長寿命化を可能にする。 この2種類のセパレータは、その特性から従来のLiBに比べて出力が20%程度向上するとともに高電位正極とのとの組み合わせにより、従来のセパレータに比べて数倍程度の長寿命化を実現可能にした。 韓国に製造及び販売会社を設立したのは、同国内の顧客に密着した生産・販売網の構築と中国進出の足場を確保する狙いがある。 |