2012年02月10日
名大など、熱膨張係数10分の1の樹脂ペレット量産化に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEDO

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は9日、名古屋大学、理化学研究所、高純度化学研究所が共同で、大きな負熱膨張特性(温度が上がると縮む特性)を示すマンガン酸化物を配合した樹脂複合材料ペレットを100キログラム単位で製造できる量産化技術を開発したと発表した。

広い温度域で熱膨張が低く抑えられており、とくに20-70℃では線膨張係数がおよそ5ppm/℃と、樹脂単体に比べて1/10程度、一般的に低膨張材料とされるセラミックスに比べても小さい。

マンガン窒素酸化物の組成や樹脂の種類、配合比を調整することで、熱膨張特性を制御することも可能だ。

製造されたペレットは、通常の射出成形ラインで成形加工できる。部材のわずかな歪がピントのぼけなどにつながる光学機器をはじめ、製造・加工設備、計測機器など幅広い分野での実用化が期待される。