2012年02月15日
信越化学、低屈折率シリコーン封止材料を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:信越化学工業

信越化学工業は15日、高輝度LEDパッケージ材料の一つであるシリコーン封止材料として、ガス透過性を大幅低減した低屈折率タイプの新製品「KER-7000シリーズ」を開発したと発表した。今後、照明用LED向けを中心にサンプル出荷を開始する。

低ガス透過性は、耐熱性、耐光性とともにLED封止材料にとっては重要で、ガス透過性が高いとLED周辺部材に酸化や硫化が発生し、輝度の低下を招くとされてきた。

同社はこれまで、耐熱性に優れたメチル系シリコーンや、低ガス透過性を追求したフェニル系シリコーンなど、さまざまな特長を持つ封止材料を開発してきた。今回、新たにメチル系シリコーンと同等の耐熱性を持ち、ガス透過性を10分の1程度にまで低減する製品の開発に成功した。

フェニル系シリコーンと比べた場合、ガス透過性は同等で耐熱性は大きく上回る。同製品を用いた封止材料は、周辺部材の腐食を起因とする輝度の低下防止に効果を発揮するため、高輝度LEDの信頼性が大きく向上する。

また、屈折率が1.38とメチル系シリコーンよりも低く、光の透過性に優れるため、特に高輝度LED用フラットパッケージの封止材料に適している。
製品種類は、硬度(デュロメータA)80の「KER-7080 A/B」と、同30「KER-7030 A/B」の2つ。

信越化学は、ほかにも特長ある高輝度LED用シリコーン封止材料を数多く上市し、携帯電話やノートパソコン、液晶テレビなどのバックライト光源用LED向けに積極展開している。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1329291672.doc