2012年02月20日
東レ、世界最高の耐熱・難燃性アラミドフィルム開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東レ

東レは20日、独自の高耐熱ポリマーであるアラミド(芳香族ポリアミド)の分子設計技術とナノ相分離構造制御技術を追求することで、200℃の高温下でも形状や寸法の変化がない世界最高レベルの耐熱性と高い難燃性を達成するとともに、空孔率が高く、均一な孔構造を持つ「微多孔アラミドフィルム」の開発に成功したと発表した。

今後、電気自動車やハイブリッド車用のリチウムイオン二次電池のセパレータをはじめエネルギー分野を中心に用途開拓を進めていく方針。

同社は、溶液製膜技術を深化させることで、アラミド自身の特性を損なうことなく微多孔化することに成功した。これによって得られたアラミドの微多孔膜は均一でバラつきの小さい網目構造を形成しており、空孔率が高く経路長が短いため、リチウムイオン二次電池のセパレータとして用いた場合に高出力が期待できる。

また、200℃の高温下でも形状や寸法、孔構造ともに変化がない高い低熱性と難燃性を実現したことで、セパレータの変形・収縮による電気ショートを防ぎ、安全性が確保できる。