2012年03月01日
三井物産、米バイオベンチャーを大日本住友製薬に売却
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:三井物産、大日本住友製薬

三井物産の100%出資ベンチャー投資子会社である三井物産グローバルインベストメント(本社・米国ニューヨーク、木村健一社長、MGI USA)は、同社が運営するファンドを通じて保有するバイオベンチャー企業「ボストン バイオメディカル インク」(本社・マサチューセッツ州、BBI)の全株式を大日本住友製薬に売却することで同社と合意した。

買収完了時に大日本住友製薬は2億米ドルを支払う。さらに、開発品目の開発状況に基づく開発マイルストンとして最大5億4000万米ドル、新薬として製品化後の販売実績に基づく販売マイルストンとして最大18億9000万米ドルを支払う。

BBIは、がん領域における革新的な新薬開発企業で、同社が開発する抗がん剤「BBI608」、「BBI503」は、がん幹細胞への抗腫瘍効果を目指して創製された低分子経口剤である。がん幹細胞を標的にした抗がん剤は、難治性、再発性、転移性がん治療の新たなアプローチとなり得ることから、世界的な注目を集めている。

現在「BBI608」は、北米における臨床試験フェーズ3の準備段階にあり、開発に成功すれば、将来がん幹細胞を標的とする世界で最初の抗がん剤として製品化される可能性がある。