2012年03月06日
特許庁・11年度模倣被害調査結果 アジア地域増加傾向
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:特許庁

特許庁は6日、2011年度に模倣被害を受けた企業の“被害率”は前年度比2.7ポイント減の21.9%となったが、中国、韓国などアジア地域での被害は増加傾向にある、などとする同年度の「模倣被害調査結果」を発表した。

国内の企業・団体8000社を対象に模倣品・海賊版の被害状況についてアンケート調査した。有効回答4,303社、有効回答率53.8%。

同調査の結果、2011年度の模倣被害率は、前年度比2.7ポイント減の21.9%となった。インターネット上で被害を受けた企業は53.6%(前年度比5.3ポイント増)で、模倣対策の実施率は50.9%(同3.3ポイント増)と、被害対策を強化する企業が増えた。

権利別被害の割合は、商標57.0%、意匠36.1%、特許・実用新案33.4%、著作物15.3%で前年と大きく変わらなかった。

国別被害では、中国(68.0%)、韓国(25.5%)、台湾(23.3%)、タイ(9.4%)の順で、前年度に続き中国での被害企業率が最も高かった。中国、韓国、台湾では被害が増加傾向にあり、アジア地域での模倣被害は引き続き深刻な状況となっている。北米(14.7%)、欧州(14.0%)がアジアに次いで“被害多発地帯”になっている。

同庁ではこれらの調査結果を今後の対策に生かすとしている。