2012年03月07日
三井化学、フェノール系3溶剤を4月から値上げ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

三井化学は、アセトン(AC)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、イソプロピルアルコール(IPA)のフェノール系3溶剤を4月1日出荷分から、それぞれ1キログラム当たり40円、47円、36円値上げする。

これは、4-6月の原料ナフサ価格が1キロリットル当たり6万3000円レベル(1080ドル、為替81円)まで上昇する見込みで、前回値上げ時の昨年4月に比べ同1万1000円上昇していること、さらに用役費(C重油価格)が現行のC重油価格(4万2000円)より3万6000円アップの7万8000円レベルが見込まれることなどから価格改定を実施することにした。

今回、ナフサ上昇分の価格転嫁はアセトンが22円、MKBが29円、IPAが18円だが、これにC重油上昇分18円を上乗せした価格に引き上げる。フェノール系3溶剤の価格改定で、C重油分を加味したのは2008年7月の価格改定以来である。このため、今回の価格改定では平均して2割近い大幅値上げとなる。

2008年7月のC重油値上がり分の価格転嫁では、14円の値上げ表明だったが、浸透したのは4円程度の値上にとどまった。今回、競合他社がC重油価格の上昇分を価格改定に反映させるのかどうかが注目される。