2012年03月08日
帝人の多段式水処理装置、中国・瀋陽市が一括採用
【カテゴリー】:新製品/新技術(環境/安全)
【関連企業・団体】:帝人

帝人は8日、同社が展開する水処理事業の中核装置である多段式生物処理装置「MSABP」が、中国・瀋陽市内の新たな開発区にある複数の下水処理場に一括採用されたと発表した。

これは、伊藤忠(中国)集団有限公司の関連会社で中国国内において排水処理事業を幅広く展開している成都聯和環保科技有限公司と瀋陽市とのEPC契約によるものである。

瀋陽市では、2013年に開催される国体に向けた開発区で集中処理方式の下水処理場の新設を検討していたが、膨大な費用が発生することに加え、国体の開催時期に間に合わないという問題を抱えていた。

こうした中、帝人が新たな水処理対策として、設置や移動が容易で処理効果の高い「MSABP」を提案し、これを瀋陽市が一括採用することになった。

「MSABP」は、汚泥削減率が高い生物処理による装置で、日本下水道事業団との共同研究により、中小規模の下水処理場で採用例の多いOD(オキシデ―ションディッチ)法に比べ、余剰汚泥の発生量を78%削減(汚泥処理分を含む)できることが確認されている。

今回採用される装置は、コンテナーサイズのため、設置や移動が容易という大きな特徴を持っている。