2000年07月19日 |
NKK/三井物産/三洋電機、使用済家電のリサイクル事業で新会社 |
家電リサイクル法施行にらみ来年4月営業開始 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:三洋電機、三井物産 |
NKK(日本鋼管)、三井物産および三洋電機の3社は19日、来年4月より施行される特定家庭用機器再商品化法、いわゆる家電リサイクル法に基づく使用済家電製品リサイクル事業へ進出するため、共同で新会社を設立する、と発表した。営業開始は来年4月の予定で、今後他の電機メーカーにも利用を呼びかけていく計画。 新会社の社名は未定。資本金は3億円で、NKKと三井物産が各40%、三洋電機が20%出資する。代表取締役には、エヌケー環境株式会社の服部道紀常務が就任、2001年4月から営業を開始する。従業員は約45名。本社は神奈川県川崎市で、NKK京浜製鉄所内(川崎市)にリサイクル工場を建設する。事業規模は、当面家電リサイクル法の対象となる4品目(テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機)合計処理量で年間40万台~50万台規模を目指す。 また各社の役割について、NKKは事業全体の取りまとめのほか、リサイクル工場の建設、操業技術および再資源化技術を提供する。三井物産は、経営全般に対する支援に加え、再資源化物の外部への販売を担当する。三洋電機は、関東地方各所に設置する指定引取場所に集まった使用済み家電製品の集荷や家電製品に関する技術提供を行うことになる。 処理方法については、家電製品を解体、破砕・分別して資源回収し、回収した資源は主に製鉄プロセスで再利用する。また、ガラスなど一部のものは外部に販売して行く計画。今回のプロセスの最大の特徴は、NKKの製鉄プロセスで多くの材料を再利用できることであり、特に家電素材の3割を占めているプラスチックについては高炉原料化マテリアルリサイクルを行うことができる。このため高い再商品化率が見込まれ、これらの特徴をアピールすることで、電機メーカー各社に対し、新会社の活用を呼びかけていく方針。 また三洋電機は、リサイクル情報を製品設計に迅速に反映、新しい循環型社会への対応を目指した製品開発にも注力して行くとともに、電機メーカー各社と協力、全国で効率的な家電リサイクル網を構築していく。 使用済家電製品のリサイクルは、「容器包装リサイクル法」に続き施行される日本における廃棄物行政のエポックであり、3社それぞれが有しているる先駆的な技術を提供することで、環境保全に貢献していきたいとしている。また、新たな技術開発を含め、なるべく近い将来において、「ゼロエミッション」の実現に努力していく考え。 <参考>家電リサイクルシステムの概要 http://c-nt.co.jp/news/kaden_rec.jpg""> |