2012年03月12日

東レ、炭素繊維を世界4極で年産6000トン増強

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：東レ

東レは日本、米国、フランス、韓国の世界4極で炭素繊維の生産能力を合計で年産6000トン増強する。4拠点に総額約450億円を投じ、2014年から2015年にかけて順次生産を開始する方針である。世界的な需要の増大に対応し大幅増強する。 東レグループは、現在1万7900トンの炭素繊維生産能力を有しており、2013年1月までに同2万1100トンまで拡大し、今回決定した大規模増設により、2015年3月には同2万7100トンまで拡大し、世界各地における安定供給体制を確立する。 このうち日本では、総投資額の約50％を投じ、2015年3月稼働開始を目指して、愛媛工場に年産1000トンの航空機・高級自動車用向けを中心とする高機能細物炭素繊維を原糸（プリカーサ）からの一貫で建設する。愛媛工場では現在、今年9月稼働の予定で同1000トンの増設工事を進めている。 また、米国では2014年9月稼働予定で年産2500トンの焼成設備を増設する。韓国でも米国と同様の設備で同2500トン増設する。 2011年のPAN系炭素繊維の世界需要は3万7000トンに拡大したと推定されており、今後も年率15％以上の高成長が見込まれている。