2012年03月13日
旭化成、米国救命救急機器大手、ゾール・メディカルを買収
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成

旭化成は12日、米国の救命救急医療機器大手である ゾール・メディカル社(ZOLL Medical Corporation、本社:マサチューセッツ州)を買収し、連結子会社化することで両社合意したと発表した。
 
旭化成は米国子会社を通じてゾール・メディカル社株の公開買付を行い、発行済普通株式の総数を総額約22.1億米ドル(1株あたり93米ドル)で取得する。買付けは2012年3月12日(米国時間)から10営業日以内に開始し、20営業日で終了する。期間の延長も可能。

旭化成はこれまで、「泌尿器・骨領域・血液疾患等の医薬事業」と「透析等の血液浄化関連、バイオ関連医療機器事業」の2つの領域を中心にヘルスケア事業を展開してきたが、さらに成長を牽引する事業基盤として、クリティカルケア(救命救急医療)分野への参入機会を模索していた。

ゾール・メディカル社は生命蘇生技術をコアテクノロジーとしており、米国の体外除細動器市場に強い事業基盤を持つ。着用式除細動器や体温マネージメント機器等の販売に力を入れ欧州やアジアにも展開する方針を掲げてきた。

旭化成は、昨年8月からゾール社のAED(自動体外式除細動器)を販売するなど、協力関係を構築してきた。
今後は、同社の持つ医薬、医療機器現場へのマーケティング力や製品開発力などを、ゾール・メディカル社の事業基盤強化に活かしていく方針だ。

旭化成の米国子会社が米国マサチューセッツ州に新設した買収目的子会社(SPC)は、公開買付け終了後、ゾール・メディカル社に吸収合併される。ゾール・メディカル社は旭化成の連結子会社となる。

【ゾール・メディカル社の概要】
(1) 会社名 :ZOLL Medical Corporation
(2)設立  :1980年
(3)所在地 :米国 マサチューセッツ州
(4)Chief Executive Officer :Richard A. Packer
(5)売上高 :523.7百万米ドル(2011年度)
(6)営業利益 :48.2百万米ドル(2011年度)
(7)従業員数 1,908名(2011年10月2日時点)
(8)主な拠点 米国、ドイツ