2001年01月26日 |
PCディスクグレード、今後徐々に市況改善へ |
台湾のディスクメーカーの淘汰進む |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
PC(ポリカーボネート)のアジア市況は、昨年高値で推移していたディスクグレードが、台湾のディスクメーカーの過当競争から下落、現在香港の市況はトン当たり2,800ドルまで下がっている。ただし、ディスクメーカーの淘汰が進みつつあり、今後ディスクグレードの市況も徐々に改善に向かう見通しだ。 PCのディスクグレードは昨年、玉不足に加え昨春タイ・ポリカーボネート(TPCC)で事故が発生したことから、その直後より急騰、5月の香港市況で4,000ドルに跳ね上がった。しかし、昨年後半になって台湾のディスクメーカーが相次いで増産したことから下落、昨年末には厳しい状況に立たされた台湾のディスクメーカーが原料であるPCを香港市場に持ち込んだこともあって、現在2,800ドルまで下落しているもの。これに対し汎用グレードの市況は、昨春以降3,000ドル前後で推移しているため、逆転現象が生じている。 この間台湾のディスクメーカーでは淘汰が進みつつあり、これまで30社程度あったメーカー数は、相次ぐ倒産などにより20社程度まで減少している。こうした状況について、日本の大手PCメーカーは、「台湾では数年前にもPCシートで同じようなことが起こった。台湾のシートメーカーは、ピーク時には30社程度あったが、現在は4~5社まで減っており、ディスクメーカーも最終的には6~7社程度まで減少するのではないか」と見ている。 これら台湾のディスクメーカーの淘汰が進むことにより、世界的に下落傾向にあったディスクグレードの価格も、すでに欧州では底を打ったと見る声が出ており、アジアの市況も春先から徐々に反転、上昇していくとの見方が強まっている。 |