2001年01月26日
EPSビーズの昨年の総出荷量、20万トンの大台割れに
家電向けは不振続く、魚箱向けはかろうじて前年超え
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 発泡スチレン(EPS)ビーズの昨年12月の出荷数量は1万7,790トンとなった。前年同月の実績を2.5%上回っている。単月の出荷量が前年を上回るのは10月に続いてこれが2度目。魚箱向けの需要が比較的好調であったためと見られている。
 しかし、これに伴う昨年の総出荷数量は20万トンの大台を割り込んで19万8,630トンとなった。前年の実績は20万2,921トンであったので、昨年は前年比2.1%減ということになる。3年連続のマイナス成長である。
 これには、大口消費分野の一つである家電梱包向けの需要が引き続き縮小傾向をたどっていることが大きく影響している。昨年の同分野向けの総出荷量は3万646トンで、前年の実績を6.4%下回った。家電メーカーが依然として生産の多くを東南アジア諸国や中国に依存する動きを続けているのが響いてのものと見られる。
 また、他の成形品むけや農産物向けも前年を下回っている。最大の消費分野である魚箱むけはわずか1.1%ながらも前年を上回ったが、他の分野の落ち込みをカバーするにはいたらなかった。
 用途分野別の昨年の総出荷量は次の通り。かっこ内は前年比。
 
 ▽水産用(魚箱用) =9万1,669トン(101.1%)
 ▽農業用(農産物用)=1万3,637トン( 92.6%)
 ▽その他成形品用  =3万7,856トン( 98.2%)
 ▽家電梱包用    =3万0,646トン( 93.6%)
 ▽ブロック用    =2万1,595トン( 94.3%)
 ▽ネダ用      =  2,915トン( 95.9%)
 ▽一枚焼き用    =    312トン(106.5%)