2012年03月21日
中原VEC会長、「東電値上げ分の転嫁は難しい」と危惧
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

塩ビ工業・環境協会(VEC)の中原茂明会長(トクヤマ会長)は21日の定例記者会見で、東京電力の大口電力料金17%の値上げについて、「当然、製品価格への転嫁が必要になるが、ユーザーの理解が得にくいのではないかと危惧している」と語った。

その理由について同会長は「電力料金を引き上げない方針を示している電力会社もあるからだ」とし、「塩ビ樹脂のユーザーは、電力料金の値上げのないメーカーに購入先を切り換えることができる」と、価格転嫁が困難な要因を強調した。

同日の会見で、VECは塩化ビニル樹脂(PVC)と塩化ビニル樹脂モノマー(VCM)の2月の生産出荷実績を発表した(別途・資料)。
この中で、PVC輸出が2カ月連続して2万トン割れとなっていることについて、宮島正紀VEC副会長(信越化学工業取締役)は「アジアとくに中国の需要低迷の影響と、東ソーがモノマープラント事故で国内出荷を優先していることも影響した」と指摘した。国際需給については「極東・アジアだけが悪化し、欧米では値上げが相次いでいるように、様相が異なっている」と述べた。

ニュースリリース参照

塩ビ樹脂
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1332309377.xls

塩ビモノマー
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1332309377.xls