2012年03月26日
電気化学工業、欧州司法裁判所へのクロロプレンゴム上訴断念
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:電気化学工業

電気化学工業は26日、クロロプレンゴムの欧州での販売をめぐり欧州委員会から受けた課徴金(約74億円=当時)納付命令を不服として検討していた、上級審、欧州司法裁判所への上訴を見送ることにしたと発表した。

同社は2007年12月、子会社デンカケミカルズとともにクロロプレンゴムの販売に競争制限的行為があったとして欧州委員会から4700万ユーロ(約74億円=当時)の課徴金納付決定通知を受けた。

同社はこれを不服として欧州一般裁判所へ提訴したが、先に(2012年2月)同裁判所から欧州委員会の決定を支持する旨の判決が出た。

同社は、同判決内容には認識している事実と異なる点があるとして、再度上級審である欧州司法裁判所への上訴を検討してきた。

だが、欧州司法裁判所は、法令等の解釈や適用の誤りの有無に関する判断のみを審理の対象とし、違反事実の審理は行われないことなどから、これ以上主張が認められることは難しいと判断し上訴を断念した。

今後は欧州一般裁判所の判決を厳粛に受け止め、独占禁止法の順守やコンプライアンスのさらなる徹底を図る。

なお、納付命令を受けた課徴金については2008年3月に仮納付し、また同3月期決算で特別損失として処理済みのため、当期決算への影響はない。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1332746984.pdf