2012年03月27日
富士フイルムと協和キリン、バイオシミラー医薬の事業化で合弁設立
【カテゴリー】:経営(ファインケミカル)
【関連企業・団体】:協和発酵キリン、富士フイルム

富士フイルムと協和発酵キリンは27日、同日付でバイオシミラー医薬品の開発・製造・販売の合弁会社「協和キリン 富士フイルム バイオロジックス」を折半出資で設立、発足させたと発表した。これは昨年11月に発表していたもので、正式に設立・発足した。

バイオシミラー医薬品は、バイオ医薬品と同等・同質の効果を持つ医薬品で、バイオ医薬品の特許満了後に異なる製造販売業者が販売する医薬品である。2020年にかけてバイオ医薬品が特許満了を迎えるのを背景に、世界的に拡大すると予想されている。

合弁会社は、富士フイルムが長年、写真フィルムなどの事業で培った高度な生産技術や品質管理技術、解析技術と、協和キリンがバイオ医薬品の研究・開発・製造で蓄積してきた独自技術・ノウハウを融合させて、バイオ医薬品の画期的な生産プロセスの創出やコスト低減を図る。これにより、高信頼性・高品質でコスト競争力に優れたバイオシミラー医薬品を事業化し、主導的ポジションの獲得を目指す。
合弁会社は当面、関節リウマチ等に高い治療効果を持つヒト型抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体製剤「アダリムマブ」のバイオシミラー医薬品の開発に取り組む。2013年初めに臨床試験をスタートさせ、臨床試験開始後4-5年での販売を目指す。さらに2014年以降も、毎年1品目ずつバイオシミラー医薬品の臨床試験を開始していく計画である。

「協和キリン 富士フイルム バイオロジクス」の概要
所在地:東京都千代田区大手町1-6-1大手町ビル9階
設立日:2012年3月27日
資本金:1億円(出資比率 富士フイルム50%、協和発酵キリン50%)
事業内容:バイオシミラー医薬品の開発・製造・販売
体制:代表取締役社長 野村英昭(協和発酵キリン出身)
   代表取締役副社長 川口誠(富士フイルム出身)
従業員数:27人

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1332825417.pdf