2012年04月09日

宇部興産、中国に炭酸ジメチル（DMC）合弁会社設立

【カテゴリー】：経営（海外） 【関連企業・団体】：宇部興産

宇部興産は9日、中国河南省にガソリンの添加剤やLiB電解液溶剤として注目されている炭酸ジメチル（DMC）の合弁会社を設立し年産10万トン規模で事業推進すると発表した。投資額は非公開。2013年内の稼動開始を目指す。 合弁提携するのは、アジア最大の石炭ガス化企業である河南煤業化工集団の子会社、中原大化有限公司（本社：河南省ボク陽市、陳国平薫事長）と、中国化学品専門のハイケム（本社：東京都千代田区、高　潮社長）両社。 （注）ボク陽市のボクはさんずいに僕。 近く3社合弁の新会社「河南タン一新能源有限公司（Henan Tanyi New Energy Co., Ltd.）を同省ボク陽市に設立する。資本金は2.88億人民元で、出資比率は中原大化 51％、宇部興産とハイケム 各24.5%。代表者などは未定。 （注）タン一のタンは石へんに炭。 新会社は、宇部興産からDMC 製造技術ライセンスを受け、ボク陽市にある中原大化工場の隣にDMC年産10万トン製造設備を建設する。 DMCは、現在ポリカーボネート樹脂などの樹脂原料や医農薬原料、無公害型塗料溶剤などとして使われているが、最近はガソリンや軽油の無公害型添加剤として注目されている。また、世界的なエコカー（HEV、EV）の需要本格化に伴い、リチウムイオン二次電池(LiB)の電解液溶剤としても今後需要の急増が見込まれている。 宇部興産が今回ライセンスする技術は、COを原料としてDMCを製造する同社独自の気相ナイトライト技術。高い安全性と生産性に特徴がある。 宇部興産は1992年からDMC事業を開始し、現在宇部ケミカル工場（山口県）に年産15,000トン設備を持つ。 今後はLiB 電解液事業の一環として、グローバル展開を加速する。 【合弁会社の概要】 ◇会社名　：河南ボク一新能源有限公司（Henan Tanyi New Energy Co., Ltd.） ◇所在地　：河南省ボク陽市石化路 人民路西段 ◇資本金　：2.88 億人民元 ◇出資比率　：中原大化51%、宇部興産24.5%、ハイケム24.5% ◇設立時期　：未定 ◇代表者　：未定 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1333948238.pdf