2012年04月09日 |
東ソー、南陽のVCM設備再開は第1号機が5月、第2は6月見込み |
【カテゴリー】:経営(環境/安全) 【関連企業・団体】:東ソー |
東ソー・南陽事業所事故調査対策委員会の鯉江泰行委員長(東ソー常務)は9日記者会見し、2011年11月13日に同事業所で発生した第二塩化ビニルモノマー(VCM)製造設備の爆発事故の原因と、再発防止対策を策定し、関係当局に提出して受理されたと発表した。 停止中のVCMプラントは5月に第1号機、6月には第3号機がそれぞれ運転再開できる見通しである。 事故・爆発の再発防止対策では、直接の原因に対する対策として、 (1)オキシ反応工程における緊急放出弁対策として緊急措置マニュアルを改定し、緊急用破裂板を設置する。 (2)塩酸塔温度異常の警報強化や自動停止設置など、緊急時対策の徹底。 (3)塩酸塔還流槽内、液塩酸一時受タンク内での1,1EDC生成反応の抑制対策 (4)塩酸塔還流槽へのVCM混入他の早期認識対策 (5)プラント異常停止時の対応と運転マニュアル、教育・訓練の見直し などの点をあげ、徹底を図るとした。 また、長期的・継続的な対応として、基本技術情報の整備、安全活動の改善と着実な実施、マニュアル・教育訓練の充実・整備を指摘した。 これらの対策を実施することにより「事故・爆発の再発は防げる」(鯉江常務)と結論付けた。 また、現在運転停止中の第1塩ビモノマー設備と第3塩ビモノマー設備の運転再開については、第1号機は4月から5月にかけて対策工事が完了するため、5月上旬には運転再開できる見通し。第3号機は事故が発生した第2号機との共用設備があるため一部設備の新設が必要で、完成・再開は6月中となる見込みであることを明らかにした。 事故が起きた第2号機は、撤去して新設となれば運転再開に1年以上かかる見通し。 このため、24年および25年3月期業績に与える影響は、当初見通しを上回る規模になる公算が大きいという。 |