2012年04月17日 |
3月のPS、生産9カ月ぶり、国内出荷は1年ぶりに6万トン超え |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:日本スチレン工業会 |
日本スチレン工業会は17日、ポリスチレン(PS)とスチレンモノマー(SM)の3月の生産出荷実績を発表した。 PSの生産は、在庫調整のための減産が続いていたが、9カ月ぶりに6万トン超えとなる6万5544トン、前年同月比18%増となった。定修は1社1工場(昨年は1社3工場)だった。 国内出荷は1年ぶりに6万トン超えとなる6万5625トン、同6%増となった。 これについて首長信幸会長(PSジャパン社長)は、「原料高を背景に製品値上げ交渉が展開されていたため、ユーザーの前倒し発注が起こったと推定できる」としており、需給好転を背景にした回復ではないとみている。4月に入ってからの出荷状況について首長会長は「PSジャパンの動きでみると、今年1-2月の厳しいレベルに戻っている」と指摘した。 また、「円高を背景にPS輸入の増加が続いており、今年は8万トン(昨年は6万5000トン)になる可能性がでてきた」と強調した。「1月の輸入は6200トンで前年同月比39%増、2月が7500トンで同22.6倍となっており、1-3月合計では2万トン前後になった模様だ」と指摘し、今後内需回復の圧迫要因になる可能性がでてきた。 3月末の在庫は、6万4795トンで前月より3%減少し、在庫水準は前月の1.3カ月分から1.0カ月分に圧縮した。首長会長は「PSの場合、1.0カ月分は需給タイト感が出てくる在庫水準であり、用途分野によってはタイト感が出ているのではないか」と見ている。 一方、SMの生産は、定修が3社3工場(昨年は1社1工場)になったため、15万8725トン、同32%減となった。国内出荷は10万8148トン、同5%増となったが、昨年3月が大震災の影響で出荷量が低かったのが要因。 また、輸出は先月に続いて10万トン割れで同48%減と半減となった。国内出荷、輸出とも低水準であったため出荷合計は18万2314トン、同26%減で1992年以来の低レベルとなった。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1334641407.pdf |