2012年05月07日
タイ東部の合成ゴム工場で爆発火災 11人死亡、130人けが
【カテゴリー】:海外(環境/安全)
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5日午後3時20分ごろ、タイ東部ラヨン県マプタプット工業団地にある合成ゴムメーカー、BSTエラストマーズ(BSTE)の工場で爆発が起き火災が発生し、11人が死亡、130人が重軽傷を負った。被害額は推定15億―17億バーツで、再稼働は早くても半年後になる見通しだ。

 製品を変更するための作業中に引火性の有機化合物トルエンのタンクが爆発した。工場は黒煙に包まれ、工業団地周辺の住民が避難した。火は5日午後6時ごろ、ほぼ鎮火した。

 死傷者はいずれもタイ人で、現場で8人、搬送先の病院で3人の死亡が確認された。死者のうち7人はBSTEの、4人はエンジニアリング会社の社員。6日昼時点で入院中は24人で、このうち5人は集中治療室で手当てを受けている。BSTEは死亡した社員1人あたり100万バーツの慰謝料と月給3年分を遺族に支払う方針。

 インラク首相は6日午後、現場を視察し、入院中のけが人を見舞った。

 BSTEはタイの化学メーカー、バンコク・シンセティクス(BST)の子会社で、1998年に商業生産を開始した。年産能力はスチレンブタジエンゴム7万トン、ブタジエンゴム5万トン。従業員約250人。