2012年05月22日 |
農水省、未承認遺伝子組換え体検査対策事業に着手 |
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全) 【関連企業・団体】:農林水産省 |
農林水産省は、輸入栽培用種子への未承認遺伝子組換え体の混入によるわが国の生物多様性への影響を防止し、国際的にも通用する検査法の確立を図るため、平成28年度までの5カ年計画で「輸入栽培用種子中の未承認遺伝子組換え体検査対策事業」に取り組む。 初年度の平成24年度予算で1600万円を計上しており、近く対策事業に着手する。 海外で遺伝子組換え農作物の栽培面積が増加しており、とくに途上国で栽培面積の増加が顕著となるとともに独自の開発が進んでおり、わが国未承認の遺伝子組換え体が輸入栽培用種子に交雑等により混入する危険性が高まっている。 とくに、輸入された栽培用種子は、国内に広く販売されるため、未承認の遺伝子組換え体が混入し栽培された場合、その伐採や廃棄などの対応が必要となり、食料供給にも多大な影響を与える恐れがある。 このため、輸入栽培用種子中の未承認の遺伝子組換え体を検出可能な、国際的な係争にも耐えうる科学的信頼性の高い検査法を開発し、必要に応じて速やかに水際検査を開始できるように準備しておく必要がある。 そこで同省は、以下の2つの対策を実施する。 (1)未承認の遺伝子組換え体の検査法開発に必要な情報の整理(海外の論文情報やデータベースから、導入遺伝子、宿主特定のために不可欠な遺伝子の情報を収集し、これらの情報を基に検査用試薬を作製し検査法を確立する)。 (2)栽培用種子の未承認遺伝子組換え体の検査法の確立(係争にも通用する検査法を確立するため、国際的なガイドラインに則った検査法の検証試験を行う)。 対策事業は、民間団体等への委託により実施する計画で、近く委託先を公募する。 |