2001年01月19日
旭化成、社名変更機にグループブランドを展開~グループ理念策定
行動スローガンはBreakthrough-Together
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成

 旭化成は18日、今年1月1日に社名を旭化成(ASAHI KASEI CORPORATION)に変更したが、これを機に同社のグループブランドを国際的に確立、企業価値を高めるため、新たな「旭化成グループ理念」を策定するとともに新しいロゴを作成した、と発表した。
 同社は現在、中期経営計画「ISHIN2000」を策定、国際的なルールで競い勝てる強い体質と高い収益力を持つ会社を目指し、事業の選択と集中を進めている。この結果、2001年3月期は、連結ベースで売上高1兆2,000億円、営業利益1,000億円と、初の1,000億円台の営業利益を予想しているほか、2004~2005年には売上高1兆5,000億円、営業利益1,500億円を目標に事業拡大を目指している。
 こうしたなか、ますます激化する競争に勝ち抜くためには、技術力や製品の品質・価格などに加え、旭化成というグループブランドを国内だけでなく世界的に確立・浸透させ、ブランド価値を増大させることが重要になってきたと見ている。また、同社は掻く事業部門の自立経営体制を目指しているが、一方でグループとしての総合力を発揮するための求心力の維持・強化がますます必要になっている。
 このため同社は今回、旭化成グループ理念を策定し、同社のアイデンティティと目指すべき方向を明確にし、行動スローガンを「Breakthrough-Together」と定めるとともに、新たなグローバル グループ ブランドロゴを決定したもの。
 旭化成グループ理念について、同社は創業以来の、人間を尊重し多様性を容認する自由な企業風土があり、この良き企業風土を守り発展させる。一方で、時代の変革に合わせた事業展開方向として、お客様起点経営、グローバル経営、グローバル経営を目指す。
 この考え方に基づき、(1)基本理念、(2)経営指針、(3)スローガンを定めた。具体的に(1)では、グループの経営陣と全社員の、目標と行動の基本認識を、“科学と英知による絶えざる革新で、人びとの「いのち」と「くらし」に貢献”することと定めた。また、(2)については、基本理念に基づく社内外への経営の「約束」であると同時に、社員の姿勢や行動の指針として、“お客様視点”、“社員の個とチームワークの尊重”、“高収益企業の目標と株主およびかかわりある人びとへの貢献”、“環境と安全の確保”、“企業倫理の遵守”の5項目を定めている。さらに(3)は、グループが現在重点的に取り組む課題として、“お客様視点”、“グローバルな視野”、“グループ経営”を掲げ、そのスローガンを“Breakthrough-Together”と定めた。第1の課題は、顧客の厳しい商品選別に応えるため、直接の顧客に限らず、その先につながる全ての顧客に、真の「ソリューション(顧客満足に向けた問題解決」を提供すること、第2は、常にグローバルな視野で発想、国際的な高収益企業を目指す、第3は、グループの総合力の強化を目指し、その前提として自立し競い合う事業群を構築することとしている。
 なおグローバル グループ ブランドロゴは、同社の社名が単語としては長いことから、海外でも「Asahi」と「KASEI」を区切って発音してもらえるよう配慮するとともに、多様な事業に対応でき、斬新なデザインを目指している。またカラーは、ブルーのグラデーションで、お客様の視点とソリューションに変換する過程と、その結果生み出される絶えざる革新を意味しているとしている。