2012年05月25日 |
ダウ、クウェートのPICとのJV取消し調停で21.6億ドルを獲得 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:ダウケミカル |
国際商工会議所の国際仲裁裁判所は5月24日、ダウケミカルとクウェートのPICの間のJVのK-Dow Petrochemical に関する調停結果を発表した。 PIC側に責めがあると認定し、ダウに対する21.6億ドルの損害賠償支払いを命じた。金利と費用はこれに追加される。 ダウとPICは調停結果に従うことを決めており、これが最終となる。 ダウは2007年末にPICとの間で50/50出資のグローバル石化JVのK-Dow Petrochemical を設立することを発表した。 ダウのPE、PP、PC、エチレンアミン、エタノールアミンなどの事業を移すもので、事業売却等で税引後で70億ドルを受け取ることとなっていた。 石化事業をJV化する一方で、ダウは2008年7月に188億ドルでRohm & Haasを買収すると発表、スペシャルティの強化を進めた。 Dow はR&H 買収資金をつなぎ融資 130億ドルなどで賄うことにしており、PICへの売却資金でつなぎ融資の一部を返済する予定であった。 しかし、2009年1月1日のスタートを目前にして、2008年12月28日、K-Dow Petrochemicals が破談となり、この金が入らなくなった。 ダウはR&Hの買収条件を変更して、2009年4月1日にRohm & Haasの買収を完了したが、資金繰りのため、配当取り止め、増資、新規ローン、多くの事業売却などを行った。 ダウはPICに対してこれらの損害賠償を求めて訴訟を行い、最終的に調停を求めることとした。 |