2012年06月06日

NIMS、理研など　骨の再生を促進する複合多孔質足場材料を開発

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：理化学研究所

物質・材料研究機構（NIMS）、理化学研究所、国立成育医療研究センターは6日、骨の再生を促進する複合多孔質足場材料の共同開発に成功したと発表した。 今回の研究では、骨形成を誘導するBMP4と呼ばれるタンパク質を、すでに開発した足場材料に加え、BMP4とコラーゲンスポンジ、PLGAメッシュの三者を統合した多孔質足場材料の開発に成功したものである。複合化によってBMP4の生理活性が失われないように、コラーゲンに結合可能なアミノ酸配列と融合したタンパク質を遺伝子工学の手法で合成した。 開発した複合多孔質足場材料は、生体内のナノ構造を有する細胞微小環境を模倣したものであり、マウスに移植した状態でも骨形成を誘導する効果が持続した。 今回開発した複合多孔質足場材料は、大きな欠損を持つ骨組織の再生医療に役立つことが期待される。