2012年06月07日
慶大、乳癌の肺への転移を促進するメカニズムを解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:科学技術振興機構

科学技術振興機構(JST)は7日、慶應義塾大学が癌幹細胞表面マーカーである接着分子CD44が癌細胞の酸化ストレス抵抗性を高めることによって、乳癌細胞の肺転移を促進する分子機構を解明したと発表した。今回の成果をもとに、転移性乳癌細胞を標的とした新たな治療法の開発が期待できる。

今回の成果は、癌幹細胞の主要な表面マーカーの一つであるCD44を介した酸化ストレス抑制機構が、乳癌の肺への転移を促進することを明らかにしたものである。これらの知見は、CD44を高発現する転移性乳癌細胞を標的にした治療法につながる大きな可能性を秘めている。

現在、慶大医学部では、ストラファジンを用いた医師主導第1相臨床治験を国立がん研究センター東病院などと共同で実施する準備を進めている。