2012年06月12日
帝人グループ、世界最高強度の高機能ポリエチレンテープを市場展開
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:帝人

帝人グループでアラミド繊維事業を展開しているテイジン・アラミド(本社:オランダ・アーネム市、ゲーテ・W・フレデリクス社長)は、昨年10月から高機能ポリエチレンテープ「エンデュマックス」の商業生産を開始し、防弾用途で採用拡大を図ってきたが、このほど細幅・薄型テープを開発し、新たにロープ・ケーブル用途向けに今夏から市場展開する方針である。

帝人グループは、これまでにパラ系アラミド繊維「トワロン」および「テクノーラ」をロープ・ケーブル市場で展開し、すでにグローバル顧客ネットワークを持っている。今回、より幅広い顧客のニーズに対応し、市場シェアを拡大するために高機能ポリエチレンテープ「エンデュマックス」のロープ・ケーブル用途に適した製品を開発した。
具体的には、「エンデュマックス」を幅2mm、薄さ55μm(マイクロメートル)のサイズに加工した細幅・薄型テープでありながら、弾性率、耐切創性、耐摩耗性、寸法安定性などを備えている。しかも、軽量で、同重量の比較では、現在世界で使われているテープの中で最高の強度を持っている。

テイジン・アラミドでは、今回、ロープ・ケーブル向けに用途を拡大することで、2015年には高機能ポリエチレンのターゲット用途で15-20%のシェア獲得を目指している。

また、現在、オランダ・エメン市の工場で「エデュマックス」を生産しているが、今後、設備を増強していく計画であり、2012年末には年産1000トン規模になる予定である。市場の動向に応じて、設備増強や新工場建設を検討していく方針である。